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オウム類の栄養要求量


浅香山
動物病院

 


オウム類の栄養要求量
 
               
ペットとして飼育されている小鳥の大部分はオウム類で占められています。オウム類は植物ベースと果物ベースの食事をとる種類に分類できます。果実、種子、昆虫などを食べる割合が種類によって異なりますが、それぞれにあわせてペレットが開発されています。このようなペレットは栄養摂取を改善して鳥の健康状態と品質を保持します。
 
オウムの栄養は過去30年にわたって研究の対象です。オウム類の場合、スズメやハトのように機械的な消化を助けるために砂ずりのような器官は必要ではありません。食べるときに種は脱穀されているものを食べます。サル用のビスケットは栄養的に不完全です。いくつかの製品は細菌がいたり鳥に与えるとグラム陰性菌を増殖する傾向にあります。
食餌とは関係なく ビタミンA タンパク質(アミノ酸リジン、メチオニン)カルシウムの欠乏症はタネ類を与えているほとんどのオウム類でおこりえます。逆にビタミンA過剰症はペレットに添加されているが有害な影響ほとんどはみられません。
 
タンパク質
 
オウム類のタンパク質の要求量は十分に確立されていない。種子ベースとしたオウム類のアミノ酸の不足はリジンとメチオニンです。繊維含有量がおおいと糞便中に含まれるタンパク質の量がふえるので、食餌中の繊維含有量は考慮する必要があります。
果実食の鳥は3-5%のタンパク質で低繊維な食餌で損失を少なくすることができます。
セキセイインコ、オカメインコ 7-12% ヨウム10-15% と成鳥で必要です
成長期のタンパク要求量はすべての鳥で多く必要です。羽のタンパク質は25%あり換羽期は通常よりもタンパク質の増加が必要です。
過度に高いタンパク質の供給は腎障害や痛風の原因になります。オカメインコ以外の腎疾患でない鳥の場合最大70%もの高タンパク質の食餌を与えることができます。腎疾患、痛風は遺伝性疾患で、鳥類によく発生します。
タンパク質の急激な増加は腎臓に負担をかけ高尿酸血症と内臓痛風になります。タンパク質の増量をする場合には腎臓のダメージを避けるために徐々に増やしてください。
 
脂肪
 
食餌中の脂肪成分は、必須脂肪酸、エネルギー、ホルモン前駆体になります。卵黄形成と脂溶性ビタミンの吸収を助けます。過度の脂肪の摂取は肥満、代謝性疾患、心疾患、動脈硬化症をおこす。オウム類は鶏とくらべて成長を促進する必要はないので鶏と比べて要求量は低くなっている。脂肪欠乏症はオウムやヒナの成長期に境界線上でみられる。
 
ビタミン
 
ビタミンAやカロチノイド
 
ビタミンAは、視力、生殖、免疫学的整合性、および呼吸器、消化管、腎組織の上皮細胞の成長維持に必要です。ビタミンA欠乏症はオウム類が種子の食餌をしているとおこると知られているので補充は一般的に推薦されます。大量の追加はビタミンA中毒だけでなく他の脂溶性ビタミンとカロチノイドの吸収低下になります。自然ではオウム類はビタミンの添加は必要ないですが植物などからカロチノイドとしてビタミンAの前駆体を得ます。オウム用のペレット飼料は10,000U/kgのビタミンA(オカメインコでは有毒)が添加されています。鳥の飼料にビタミンは規制されていなく、品質が悪いものがある問題が報告されています。ビタミンAの高レベルのビタミンの添加されているオウムとインコ用の市販されているいくつかの飼料でビタミンEの欠乏症、生殖力の低下、鉄貯蔵症の発生率の増加につながる。
 
オウム用の高品質の飼料には複数のカロチノイドや他のビタミンAの前駆体、最小限のビタミンAが入っています。
 
カロチノイドやカロチノイドの前駆体は 抗酸化物質と羽毛の色素を出す(カナリヤやフラミンゴなど)ために必要です。
 
 
ビタミンD
 
ビタミンDの主な機能は、カルシウムとリンの吸収を増加させることである。ビタミンDは、直接食餌から、または紫外線照射のいずれかから得ることができる。ビタミンDは自然に存在する栄養ではなく日光が必要です。ヨウムでは日光がないとビタミンDは(200 IU/kg)が最低必要です。紫外線はビタミンD3の活性化に重要です。
ビタミンD欠乏症はビタミンDの少ない飼料や紫外線の照射の欠如によって引き起こされる。オウム類では紫外線要求量が種族によって違うことが研究されている。とくにヨウムは十分なビタミンD3とカルシウムレベルを維持するために一貫した紫外線の照射を要求する。残念なことに多くの鳥は室内で飼育されており、飼い主は ガラス越しの日光によって紫外線を供給するか、日光を直接あてないで紫外線電球によって紫外線を照射することを推薦するべきです
ビタミンD過剰症は コンゴウインコで軟部組織の石灰化と腎不全を発症する。オウム類は2,800 IU/kgのビタミンDは有毒であることが知られている。
 
       

Guaranteed Analysis
Crude Protein 14.0% min
Crude Fat 4.0% min
Crude Fiber 10.0% max
Moisture 12.0% max
Calcium 0.4% min
Calcium 0.9% max
Phosphorus 0.3% min

Vitamins
  Vitamin A 9000 IU/kg  4,500 IU/lb min 
  Vitamin D 800 IU/kg 400 IU/lb min
  Vitamin E 40 IU/kg 20 IU/lb min

翻訳:Nutrition in Psittacines



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