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犬伝染性肝炎
原因
アデノウイルスの仲間の犬伝染性肝炎ウイルスが病原体.このウイルスは世 界中に分布して,しかも環境中では比較的強く,数日から数カ月生存すること
ができる.消毒にも比較的抵抗性で,アルコールや石鹸は無効だが,アンモニ ウム塩以上の強さのものでは死滅し,さらに56Cでも死滅する.感染犬からは
便と尿の中にウイルスは排泄され,それが口や鼻から次の犬に感染する.
症状
この病気は現在多くはないが,まれに激しい発症もみられる.感染後4-7日 で発熱が始まり,元気がなくなる.この段階で熱が下がり,回復に向かう犬も
多い.しかしながら,熱が少し下がってもそのまま元気消失が続き,肝臓や肺 が冒されてくる.激しいものでは肝臓全体が冒され,血液が便に出たり,皮膚
のいろいろな部位で点状出血や溢血斑(斑状出血)が起こったりする.肝臓が 冒されても軽度のものは3-5日で回復する.
治療
ウイルスを殺す治療法はないため,対症療法・補助療法が行われる.
予防
7種混合ワクチンの中に組み込まれているアデノウイルス2型ワクチンで予 防可能.アデノウイルス2型は後述のケンネルコッフの原因ウイルスである
が,犬伝染性肝炎ウイルスも同じアデノウイルスなので,共通して予防可能. とくに犬伝染性肝炎に対する免疫は効果的に働くので,このように他のウイル
スを使っても良好な免疫ができる.
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Updated: 2001.11.12| Copyright(C)2001 Asakayama Animal Hospital.
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