SPACE

ウサギの下痢


浅香山
動物病院

 


ウサギの下痢
 
 子ウサギの下痢とちがって4か月以上のウサギは盲腸内で発酵し消化していますので、人間とは違う腸の構造をしています。
 
普段のコロコロの便が下痢しているとき
 これは危険です。盲腸以外の組織が異常をおこして水分の吸収が全くできていません。
 
盲腸便をしているとき。ブドウの房状の粘液に包まれた便は盲腸便といって正常です。ウサギは盲腸でも消化できない便を盲腸便として輩出して2回消化管を通して消化します。通常は食糞して目につくことはないので、食べ残した理由を考えます。ふとっていて口がとどかない、調子が悪い、元気がないなど。粗繊維の少ない食事が原因の場合も多い。
 

ころころの通常の便


普段のコロコロの便があるが、それ以外に水状の便をしているとき。盲腸で下痢を起こすと、通常の便は正常でも、盲腸便が水状の便になることがあります。ストレス、食餌の問題、寄生虫、細菌、不適切な薬剤の使用などが挙げられます。
 

盲腸便ではないもっと水分の多い便。このような便が出るときは餌の種類、ストレス環境、薬剤などを考慮する


ストレス:気温の変化、来客、同居の動物の変化、飼い主が放置やかまいすぎ、けがなどの痛み
食餌:食餌自体がよくない(低線維、高蛋白、高脂質、高炭水化物など)、食餌が痛んでいる(古い、かびている)、食餌の量が適切でない、人間の食べ物を与えた、
 
寄生虫:コクシジウム、蟯虫。コクシジウムは腸細胞に寄生して増殖し破壊します。肝コクシジウムもオーシストを輩出するので検査可能です。
原虫:ジアルジア
細菌:異常な腸内細菌の増殖
薬剤:抗生剤は腸内細菌のバランスを崩すので使えるのが限られています。

 

   


Asakayama Animal Hospital Web Page ,
Copyright(C)2001 Asakayama Animal Hospital. All rights reserved.

This page maintained by Hiroshi Nakatsu,DVM.