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ノゼマ症

浅香山
動物病院

 

 ノゼマ症はうさぎでは、脳炎を起こす一般的な疾病で、エンセファリトゾーン原虫によって起こる。伝播は原虫の胞子が尿中に排泄され、尿から口への経路で、母親ウサギから子ウサギへと感染する。

この微生物は腸から体内に取り込まれ、他の器官に広がる。特に腎臓と脳組織に行きやすく、胞子は接種後1ヶ月で、腎臓に現れ、3ヶ月後に尿中に排泄される。胞子は体外で1ヶ月以上生存する。

症状は一般に慢性的である。腎臓に障害を示す臨床症状ははあまりみられず,中枢神経に対する症状としては、斜頚、旋回運動、起立不能、等が起こる。

2002年7月の日本小動物獣医学会での発表で,ある種薬物(ベンズイミダゾール系薬物)の早期の投与および治療により、症状が改善されることが確かめられている。薬物の投与期間は2ヶ月必要である。

感染の拡大あるいは防止には吸水ビンを使用し、更に餌を地面に置かないようにして、尿による餌と水の汚染を防ぐことが大切である。

Noriko Nakatsu 中津 憲子         


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